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自然栽培の勉強中に出合った花 

みなさんは有機栽培・自然栽培・自然農法の違いをご存知ですか?
私も勉強中で、3つの栽培法も実践する人によって解釈や方法に幅があるようですが

有機栽培
化学農薬、化学肥料、化学合成土壌改良材を使わないで、堆肥などの有機質肥料による土づくりによる栽培
自然栽培
天然由来であっても農薬や肥料を一切使わない栽培
自然農法
畑を耕したり草とりもしない栽培

こんな感じに解釈しています。
これらに対して、化学農薬や肥料を用いる一般的な方法は、慣行栽培と呼ばれます。

9月からは自然栽培の農家さんに取材をする機会があり、10月末には近所の中野セントラルパークで開催された「自然栽培フェア2016」を覗いてきました。

自然栽培フェア2016
東京では急に北風が吹き始めた寒い週末でしたけど、家族連れが多く賑わっていました。

近年の慣行栽培では安全性の高い薬品を選び、収穫までの日数を逆算して薬品を使用するなど、化学的に安全性を追求して生産しているけど、もし市民農園や自宅の庭で野菜を育てるなら、有機栽培や自然栽培でやってみたいと思う人は多いでしょう。

でも、実際に薬品を使わなければ、害虫は人がみつけて補殺するしかなくて、有機栽培や自然栽培の農家さんはピンセットを手に畑に座り込んでいます。
「まったく気が滅入ります」という声も聞きました。

そうした手間のかかった野菜はやはりお値段も高くなりますよね。
ただ、安全性と価格だけを天秤にかけるのではなく、おいしさももちろん!と頑張っている自然栽培の農家さんが多い。

その中で、切り花を自然栽培している生産者さんが出店していました。
自然栽培フェア2016#3
川崎市で80年続く花生産農家「吉垣花園」。3代目が無農薬、無化学肥料栽培に挑戦中! 見た目がすべてとも言える生花に安全性を備える難しさはいかばかりかと思いました。

でも、そのラインナップを眺めていると、品種改良された色鮮やかな大輪花を飾り立てるのではなく、野に咲く可憐な花を窓辺に飾るような、生花に求める価値や好みの違いが見えてきて、新しい選択肢の誕生とも感じます。

自然栽培フェア2016#2
ブタクサカラスウリもまた秋の風情を感じさせて、私は好きです。

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鶴瀬で、花や雑貨・農・食に独自のアプローチ 

現代の野菜は、たくさん実をつけたり形をそろえるためなどの品種改良が進み、F1(交配種)と呼ばれる一代かぎりの雑種が主流です。これに対して、親から子へ形質が受け継がれている固定種(在来種)の野菜を生産している農家も、全国には少しだけあります。

なかで、固定種を無肥料自然栽培されている関野農園の関野幸生さんに、取材でお目にかかりました。
固定種の野菜は形や収穫時期がバラバラだけど、ながく愛されてきたおいしい品種が多いそう。無肥料栽培は収量が少ないけど、わき芽がつきにくいので芽かきや摘果の必要がなく、害虫もつきにくいから、家庭菜園向きの栽培法だとうかがいました。

関野さんの農園は東武東上線・鶴瀬駅から徒歩10分ほどにあります。鶴瀬は池袋から急行を乗り継げば約30分。埼玉県南西部のベッドタウンで、失礼ながらそれほど特徴も感じられない町並みです。

ところが、取材の打ち合わせで編集者のOさんに連れられて行った『花とカフェ ラムズイヤー』にびっくり。私のヘタな画像より、お店のサイトをご覧いただくとステキさがわかります。

花とカフェ ラムズイヤー カントリーテイストの店内は、オサレな友人の家を訪ねたようなアットホームなカフェに、ガラス戸を開ければ生花や雑貨、作家ものの洋服やアクセサリーなどが並んでいます。ドライも魅力的な品ぞろえ。

花とカフェ ラムズイヤー♯2 私が写真を撮っていると、カフェではOさんがお知り合いと挨拶を交わしています。
聞けば、すぐご近所にある3552食堂』のオーナーシェフで、マクロビオティックで知られた成田大治郎さん。成田さんのレストランではもちろん関野さんの野菜を使っているそう。

東京近郊のなんでもないような町で、花や雑貨にセンスを見せるカフェや、食と農をつなげようと頑張っているレストランや、いまや日本で消えてしまいそうな野菜を育てている農家が、ゆったりつながって独自のアプローチをしています。なんだか頼もしくて嬉しいことでした。

エアルームトマトとミスター・トランプ 

エアルームトマトをご存知ですか?

エアルームってトマトの子室(果実の中の区切られている部分)のことかと思ったら、英語の heirloom で「伝統」とか「家宝」のことだそう。

カリブ海の島々や南米などから北米や欧州に移住した人たちが、ポケットに忍ばせてきたタネをまき、その家で大切に何代も育てられてきたトマトの品種群をさします。

もちろん、その間に自然交雑もしながら、その地にあった形質に固定化された品種の数は、800種とも5000種ともいわれます。

よく知られたところでいえば、エメラルドグリーンにストライプ模様が浮き出る『グリーンゼブラ』や、赤褐色の果皮と中のゼリーが美しいコントラストを見せる『ブランディーワイン』もエアルームトマト。最低でも50年以上、固定種として育てられてきたものをいいます。

エアルームトマトが近年注目されるのは、個性的でバリエーションに富む姿形だけが理由ではないと、資料を読んでいて知りました。

1950年代後半から、野菜のタネはF1(雑種一代目の品種)が主流になってきました。異なる品種の両親から生まれたF1は雑種強勢という法則で、両親のよいところ(味や形や耐病性など)ばかりを受け継ぎます。このあたり以前の記事も参考に →コチラ

しかも、一代目はその形質をそろえて発揮、生育もそろいやすいため、生産者には願ってもない品種です。F1の勢いがあまりにすごくて、エアルームトマトや日本でも各地に残る在来種は消えつつあります。

だけど、5000種というバリエーションの豊かさを失ってしまってよいのか? 「種の多様性」を大事にしていかないと、ある時にある病虫害の流行などでトマト自体が全滅してしまう危険性もないとは限りません。

この害虫に強い奴、あの病気に強い奴、早めに咲くのや遅いのと、いろいろいるから安心です。F1のメリットはあっても、一辺倒になるのは怖いし、このバリエーションこそが地球の豊かさそのもの。人類の宝として大切にしたいと思いました。

話は脱線しますが、アメリカの共和党大統領候補トランプ氏が、「移民の入国を制限する」趣旨の発言をしたとき、最初に頭に浮かんだ疑問は「あなたのご先祖はどこから来た移民でしたか?」ということ。

とてもネイティブの人には見えませんもんね。
多様な人種が集まったことで、アメリカという国は発展したのではなかったのでしょうか?
自国の成り立ちまで否定してしまうほど、テロへの恐怖は大きいのでしょうけどね・・・

 

輸出入花の取材が興味深かった『四季の花便利帳』 

今夏、たくさんの方にご協力いただいて制作した『四季の花便利帳』が、主婦の友社から刊行されました。

四季の花便利帳 園芸だけでなく、フラワーアレンジメントを楽しむ方や「お花ならなんでも好き!」な方にも、興味をもっていただける身近な花188種を掲載しています。

この188種に絞るのが、まず難しかったです。みなさんのお気に入りの花が漏れてないとよいですが・・・

開花期を四季別にわけるのも、案外と迷います。すでに店頭に並んでいるパンジービオラは本来の開花期である春に! 開花期がさまざまなランは冬に!

見出しになる植物名も悩むもの続出。ダイアンサスナデシコか、タチアオイホリホックか・・・などなど。お目当ての花にちゃんと辿りつけるように、巻頭に「早引き表」があります。

本屋さんで見かけたら、手に取ってご覧くださいね。

今回もいろいろ興味深い取材をさせていただきました。なかでも、サントリーフラワーズでうかがった「サフィニアが欧米でヒットした理由」や、大田花き花の生活研究所で教えていただいた「輸入切り花の産地」などの話は、とてもおもしろかったです。

防疫のために、植物は根に土がついた状態では輸出入できません。なので、輸出入の主流は切り花や球根になります。すでにカーネーションなどは半分が輸入によるものと聞いて驚きました。

なんと切り花は、1985年に早くも関税が撤廃されていたのです!
国内の生産農家は輸入切り花と競合しない種類を選び、品質を向上させることで、たくましく生き抜いてきました。

「日本の花は世界のどんな審査会でも上位を占めるほど、世界一の質を誇ります」と、花研の桐生さんはおっしゃいます。一方で、生産量を年々ふやしている赤道直下の国々では、花が真上を向いて咲くメリットがあると聞いて、唸りました~

花のグローバリゼーションも興味深いことですね。

「自家採種」をすすめるタネ屋さん@自然栽培vol.4  

花が咲き終わったらタネを採り(自家採種)、そのタネをまいたり、花仲間とタネの交換をしたりします。
けれど、翌シーズンに咲いた花が、前年とはまるで違っていて驚いたことがありませんか?

それは前年に咲いた花が、一代交配種(F1)だったために起こることが多いです。
F1とは、異なる品種(系統)の両親から誕生した雑種の1代目。「雑種強勢」という現象によって、どちらの親よりすぐれた形質をもちます。
ただ、F1の子どもは親とバラバラの形質になってしまうのがミソ。1代限りのスターです。

市販されている野菜はすでにF1品種が主流です。草花の園芸品種でも品種名にF1と入っているものを見かけますが、表示の義務はないので、タネをまいたら「あれれ~!」という事態も起こるわけです。

自然栽培#4 雑誌みたいな季刊の書籍『自然栽培』vol.4は、こうしたタネについての特集号。

私は、埼玉県飯能市の『野口のタネ・野口種苗研究所』の野口勲さんを取材させていただきました(2ページですが)。

野口さんは固定種の野菜タネを販売しているタネ屋さん。ナチュラルライフを愛する私の担当美容師さんも名前を知っていた、自然栽培の分野の有名人です。

固定種というのはF1と異なり、同じ品種(系統)の両親から生まれ、親とそっくり同じ顔の“固定された形質”を代々受け継ぎます。

昭和30年代まで、タネは固定種のみでした。
在来種とも呼ばれ、各地に受け継がれてきた伝統野菜のバリエーションは、生産性などにすぐれたF1品種の前に風前の灯です。野口さんはこの豊かな品種群を守ろうとしています。

そのために、野口さんのお店で買ったタネから育てた野菜の自家採種を勧めます。
「うちの商売は大丈夫だから、せっかく豊かな在来種のバリエーションが失われないように栽培し続けて欲しいんだよ」と言う、野口さんです。

例えば、京野菜のタネをまいてあまりよくできなかったとしても、いくらかデキのよい株からタネをとってまくことを3年も繰り返すと、土地にあった京野菜が収穫できるようになります。“馴化(じゅんか)”という植物のステキなスキルを、気長に試してみるのはどうでしょう。

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