国立科学博物館つくば植物園のクレマチス 

上野の森にある『国立科学博物館』は、茨城県つくば市に『筑波実験植物園』を公開しています。
植物大好きな刺繍家、青木和子さんが「あそこのクレマチス園は参考になりますよ」と教えてくださったのは、もう何年も前こと。6月半ばにやっと行くことができました。

5月初めから6月初めまで開催されていた「クレマチス展」は終わっていましたけれど、遅咲きの品種はまだいっぱい咲いていたので、時期はずれのレポートをいたします^^;

つくば植物園0906#1 濃い花色が有名な’ザ・プレジデント’、淡い花色が’マリーボワスロー’。クレマチスらしい爽やかな組み合わせですね。

しか〜し、’ザ・プレジデント’の花色は実際はもっと紫ですが、携帯画像ではこんな色にしか出ません。ご一緒したカメラマンのSさんに尋ねると、紫の花色は出にくいのだそうです。

それに’マリーボワスロー’の欧文つづりは’Marie Boisselot’。フランス語読みなのか? 私には絶対読めません(笑)

つくば植物園0906#2
これは濃い花色が’イゥビリエーニ70’で、淡い花色が’エミリアプレーター’という表記。
ところが、これらも’ジュビリー70’('Iubileinyi-70')と’エミリアプラター’(’Emiria Plater’)という名前の方が、一般的なようです。

品種名はその品種が生まれたところの読み方が正しいのでしょうが、その欧文をラテン語読みするのか、英文読みするのかで全然違う名前になってしまうのがおそろし〜

つくば植物園0906#3
まあ、あんまり難しくばかり考えないで、可愛らしい人気の花を楽しむことに・・・
チューリップみたいな赤い花は’プリンセス・ダイアナ’、白の小さなベル形は’カイウ’です。可愛いでしょう?

つくば植物園0906#4
フワフワした浮遊感で、今いちばんお気に入りの’パコダ’。花数の多いビチセラ系です。

クレマチスにはいろんな花形の系統があります。
系統によって開花時期や花のつき方が異なるので、ここでは系統ごとに列を分けて展示しています。

つくば植物園0906#5
だから、この系統は遅咲きだとか、この品種は高い位置に咲くとか、わかりやすくて庭にとり入れる際に参考になるわけです。

クレマチス園は広い植物園のほんの一部。ほかにも見たいところがいろいろあるので、次回は1日がかりで訪ねたいものです。

岩手山の麓(番外編):バラとクレマチスの庭 

先週、岩手にご一緒したカメラマンのIさんは、ステキなお庭をたくさんご存知で、取材以外でも案内してくださいました。

Sさんの庭
このボリューム、配色の美しさ、なんて表情豊かなバラクレマチスでしょう。

こちらの庭ではバラとクレマの色・形の組み合わせが多彩で、花の高さの合わせ方がぴったしなのに驚きました。

Sさんの庭#2
まるでブーケみたいじゃありませんか!

Sさんの庭#3ベル型のクレマチスで人気の高い’篭口(ろうぐち)’でしょうか。青空のもとで白いバラとの組み合わせが爽やかです。

クレマチスバラの組み合わせは、イングリッシュガーデンの代表的なスタイルとして人気があります。

でも、開花期や草丈をそろえた上で、色や形のコーディネートをするには、膨大な品種の特性を熟知していなければなりません。

バラの品種もトンとわからない私は、ただただ目をみはるばかりでした。
しかも、どの植物も元気で、ステキなシーンを演出しています。
何種類ものバラにおおわれたガゼボ(左下)・・・イスに座ると甘い香りに満たされます。

Sさんの庭#4Sさんの庭#5
アーチへ続く日陰の小道(右上)・・・白の房咲きバラギボウシ斑入りイワミツバともよく似合って。

市街地にあるそれほど広くないお庭なのに、「ここまでできるのか〜」と感じ入りました・・・

岩手山の麓で植物の学名が飛び交う 

先週は園芸誌の取材で、岩手山の麓を訪ねました。
映画や連続テレビ小説のロケも行われた「小岩井農場の一本桜」。

小岩井農場の一本桜
梅雨の合間では岩手山が見えませんが、みずみずしい葉桜と牧草の草いきれだけでも、東京モンにはごちそうです!

冬は30cmほどの根雪が積もる北国なので、北海道と同じように、短いシーズンを思い切り楽しむガーデニングが盛んなのだそう。

Yさんのハンギング盛岡市の公共スペースを飾るハンギングバスケットの数は日本一といい、チャリティー目的の「オープンガーデン いわて」も組織されています。

今回も取材した内容は来年の雑誌に掲載されるため、自粛しますけれど(笑)、素晴らしいお庭と個性的なナーセリー兼ショップを訪ねることができました。

そこで一番驚いたのは、庭主さんもナーセリーのオーナーさんも植物を学名でスラスラ話されること!

たとえば左のバスケットに入っているハツユキソウ(和名)も、ユーフォルビア・マルギナタ(Euphorbia marginata )という具合。

ときには学名の属名ユーフォルビアがなくて、種小名マルギナタだけでお話しが進むので、ついていくのがタイヘ〜ン。というか、ほとんどついていけませんでした(>_<)

Tさんの庭
ブルーや淡いパープルがチラチラッと混じる涼やかなホワイトボーダーも、はじめて見る品種が満載で、今はまだ植物名をちゃんと書けません。お許しを。

そんな珍しい植物をそろえたナーセリー兼ショップには、見事に育った宿根草の株見本が豊富に見られるサンプルガーデンがありました。

GPKのサンプルガーデン
これは整備されたサンプルガーデンをはずれた排水路あたりのシーンですけど、小葉から大葉までバラエティーに富むギボウシの群生に圧倒されたものです。

小さな脳みそがヒートアップして、知恵熱が出てしまいました^^;

ガーデンフィールズ『シーズンズ』のエコ&ナチュラル 

クド〜イという声が聞こえてきそうですけれど、ポール・スミザーさんの庭づくりで欠かせないポイント、エコとナチュラルについて最後に。

ポールさんは、もともとこの場所にあった樹木や温室などの建物をできるだけ残しました。

ガーデンフィールズ#13
こちらは宝塚歌劇の音楽学校だった建物。
今はレストランになっている壁面を、クレマチスやジギタリスがリズミカルに彩ります。

ガーデンフィールズ#12
お茶室だった建物は、屋根瓦を下ろしてマンネングサの生えるサマーハウスへ!
パーゴラにからむテイカカズラが輝くばかりに美しいハーブガーデンです。

屋根から下ろされた瓦はどこへ行ったかというと・・・

ガーデンフィールズ#15
ポールさんがこだわった石壁の中に収まり、バラを引き立てています。
この石壁にはほかにもさまざまな意匠が施されていて、私のお気に入りは・・・

ガーデンフィールズ#16ガーデンフィールズ#17
崩れかけた(と見える)石壁の尾根?に植えられた多肉植物。石壁を伝うプミラ?
チビの私はあやうく見逃してしまうところでしたよ〜

ガーデンフィールズ#18 このガーデンは驚くことに無農薬で管理されています。
センテッドゼラニウムにはアゲハやミツバチ、ディルにはカメムシやテントウムシがいて、夢中になって撮影しました(笑)

日々の管理をするガーデナーさんは害虫を見つけると取り除き、漢方系の薬などで虫を寄せつけない工夫もしているそうです。
それでナ〜ルホドと思ったのが、このシーン!

ガーデンフィールズ#19
ふつうなら雑草として刈り取られるドクダミが、ヤマアジサイと共演しています。
ドクダミは虫を寄せつけにくいので、あえて残しているのでしょう。

井戸水を循環させている池でも薬を使わず、麦わらを池に沈めて発酵させ、藻の発生を抑えているとか。
これを自宅のため池で試した園芸愛好家の方が、「気温が上がるほどに池の水が澄んでくる」と感心していたものです。

エコでナチュラルなガーデンはいいですね〜! 
長々とおつき合いいただいて、ありがとうございました。

ガーデンフィールズ『シーズンズ』のフシギ 

ポール・スミザーさんが作ったガーデン『シーズンズ』には、ブログ仲間のスモークツリーさんと行きました。
大阪駅で初めてお目にかかり、そのまま宝塚へGO!
なのに園芸愛好家同士はキャーキャー言いながら、ガーデンを巡りました。
そのくらいステキでフシギなものがいろいろあるのです。

ガーデンフィールズ#8
たとえば、このシェードからの眺め。手前の濃い緑の先に真っ白なグラスの群生が見えます。
「あれはなんだろ〜?」と言って近づこうとするのに、なかなか近くへ行けません。

ガーデンフィールズ#9
近づいたと思っても、コゴミ?に阻まれ、「う〜ん、シダ類も好きだけどさ」と唸ります。

諦めて、別の園路をたどり始めた途端に・・・

ガーデンフィールズ#10
石壁の背後から登場して驚かされました。フイリノセイヨウダンチクという植物です。
原種のダンチクは関東以西の川原などに自生している見慣れたものなのに、この園芸品種は庭に使うと素晴らしく効果的。
遠く近くに見せる配置といい、ポールさんのたくらむ意外性にまんまとハマってしまいます。

ガーデンフィールズ#11ガーデンフィールズ#12
ほかにも、フッと水辺を見ると食虫植物のサラセニアが群生していたり(右上)、300日も咲き続けるといわれるチュウキンレイ(ムセラ・ラシオカルパ)が鎮座していたり(左上)・・・
植物園でしかお目にかかれないフシギ系植物も見られます。

イギリス人の作るイングリッシュガーデンを見に行ったつもりが、日本(関西)で育てられる植物の多様性に驚かされてしまったというふうです。